Suggestion

すすめたいこと:日記を書くこと

人が注意を払わないことに注意しようとしている人間として、私は気がついたことやものの印象を忘れないために、どこにでも日記を持って行って何か書く。数年の間に書いたことを後でもう一度読むと、その時に感じたことをすぐ思い出すことができるから、大切している物だ。しかし、書きたくなる時が分からないから、いつも臨機応変に書く。私の日記は他の人に読んでもらうためではなく、自分の感じたことや意見を言うためのものである。
書く時、どういうことについて書くか日によって違うが、何かを見ることによって、私の頭の中にくすぶっている物がかき起こされる。その時に、私は見た物を通 じて、自分の考えや感じていることなどをまとめて書くようにしている。
一度こんなことがあった。車を運転して、家に帰って行った時、非常に疲れてきたので、道の右がわに車を止めた。そこで、少し休んでいると、じっと見ていた木からドングリが落ちた。それを見ていると、年を取って行く私のおばあさんのことをどうしても思い出させられて、ちょっと寂しくなってきた。それで、ドングリになぞらえて詩を作った。書いた後、すっかり気持がよくなって、家に帰った。もちろん、ドングリとおばあさんは直接関係がない。けれども、落ちたドングリを見た時、私の気になっていたおばあさんが出てきて、題財になったのだ。
日記を書く時のもう一つの内容は人への手紙だ。ある人に対して頭にくることがあったらその人に話しているように伝言を書くといい。もちろん出さないのであるが、はっきり何と行ったらいいか決めやすくなる。
さらに、日記に書けることは記録である。特に、外国での経験や思い出、珍しい物の印象を書く。それに会った人々との対話の内容とか、面 白く話したこととか、個人的なことなどもよく書く。過去二回日本に行ったことがあり、ほとんど毎日日記に何か書いた。日本での経験がよくても、悪くても、決して忘れられないし、日記を開く度に思い出すことができる。
日記で5年前の自分の意見や印象が分かるなんて、ステキだと思う。21歳の大学生としてはたくさんの経験のそれぞれの感じを全部覚えている訳にはいかないので、若い時に「何を考え、どう感じたか」というような印象を書くのはいい習慣だと思う。そして、私は年を取った後も、昔の経験や気がついたことについて喜んで読むに違いない。そういう理由で私は日記を書いていて、大切にしている。
アナルイズ・エングルンド(93年卒業)